2020年の本屋大賞を受賞した小説家・凪良ゆうのベストセラー『流浪(るろう)の月』(東京創元社刊)が、広瀬すずと松坂桃李のW主演で映画化されることが発表された。
9歳の時に誘拐事件の被害女児となり世間に名前を知られた家内更紗と、その事件の加害者とされた当時19歳の大学生・佐伯文。家内更紗を広瀬が、佐伯文を松坂が演じ、15年後に再会した二人の物語が描かれる。
監督は2016年に公開された『怒り』を手掛けた李相日。二度目の李組参加となる広瀬は「本当にびっくりしました。でも、いつかまた、李組に参加したいという事は『怒り』以来、ずっと思い続けてきた事でもありました。『この役の気持ちを知ってると思って』と監督に言われたその日から私は毎日なんだか、どこかずっと緊張しています。」と胸の内を明かした。
松坂は「李監督とは初めてご一緒しますが、作品を拝見していて、いつかやってみたいとずっと思っていた方でした。正直今は霧の中にいる気分です。ただこの作品に文として参加できる喜びを噛み締めてもいます。全身全霊でいきます。」と意気込みを語った。
また、李監督は「広瀬すずとは必ずまた映画で再会する。疑いのない確信と、強い願望を常々持ち続けていました。」「松坂桃李君のこの作品への意気込みには驚嘆するばかりです。身体つきはもちろん髪や体毛の一本一本、皮膚感に到るまで役に向けて丁寧に積み上げていく執念には心が震えます。」とコメント。
現在公開中の映画『いのちの停車場』でも共演する広瀬と松坂。二人の実力派俳優と李監督のタッグによってどんな作品が完成するのか。『流浪の月』は8月上旬にクランクイン、2022年に公開される予定となっている。