日本の名タレントである明石家さんまが企画・プロデュースしたことでも話題になった『漁港の肉子ちゃん』が欧州アニメ映画祭「スコットランド・ラブズ・アニメーション(Scotland Loves Animation)」で最高賞となる「Jury Award(審査員賞)」を受賞した。
スコットランド・ラブズ・アニメーションは、毎年10月にスコットランドの首都・エディンバラとイギリスの大都市・グラスゴーで開催されるアニメ映画賞。アニメの普及を目的とするイベントだ。今回は『漁港の肉子ちゃん』のほかにも、日本からは「ルパン三世 THE FIRST」、「竜とそばかすの姫」、「デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆」と数々の人気作がラインアップされていた。
今回『漁港の肉子ちゃん』は投票で2作が同率でならび、再投票のすえに選ばれた。審査員は本作に対し、「脚本と展開の濃密さ、胸の内と現実主義が描く庶民的な世界、そしてアニメーションの幻想を自由に描く予想不能な展開。さまざまな作品が出品された本年の祭典にあり、作品の理想とする姿を最も忠実に映画化することに成功した作品」とコメントした。
なお、今回のスコットランド・ラブズ・アニメーションのほかにも数々の映画祭に出品されている。アジア太平洋映画賞の最優秀長編アニメーション映画にノミネートされたほか、カナダのモントリオールで開催されるファンタジア国際映画祭ではAXIS部門今敏アワード《審査員特別賞》を受賞。
西加奈子氏の同名小説が原作の母と娘の秘密がつなぐ親子の絆を描いたハートフルコメディーは、世界中の人の心を温かくしているに違いない。