父のように鮮やかな逃げ切り勝ちでクラシック三冠目を手に入れた……。
10月24日、阪神競馬場で菊花賞(3歳・牡牝・G1・芝3000メートル)が行われた。勝ったのは横山武史騎手騎乗の4番人気のタイトルホルダー(牡3歳、美浦・栗田徹厩舎)。一度も先頭を譲らず、逃げ切り勝ちとなった。2着は3番人気のオーソクレース(牡3歳、美浦・久保田貴士厩舎)で5馬身差をつけての圧勝だった。
スタート直後、横山武史騎手は先頭を主張。非常に鮮やかなラップタイムを刻んでゴール板を駆け抜けた。この圧勝劇に父である横山典弘騎手のセイウンスカイによる菊花賞勝利を結びつける人も多かっただろう。阪神競馬場と京都競馬場で、競馬場が違うにしても同じようなラップを刻んでいた点は注目だ。さらにゴール後の腕を高々と掲げたパフォーマンスも父のそれとそっくりだった。
タイトルホルダーの父はドゥラメンテ。母はメーヴェ。ドゥラメンテ産駒はG1初勝利だ。前哨戦のセントライト記念では直線で不利を受けて13着に敗れたが、本番を見事に巻き返した。
また、鞍上の横山武史騎手は皐月賞を含めて、本年の牡馬クラシック2冠を達成した。皐月賞はエフフォーリアで1着、日本ダービーはエフフォーリアで2着、そして今回タイトルホルダーで菊花賞1着となった。まだ22歳の若武者であるが、本年は大活躍。関東のトップジョッキーとして、今後も躍進を続けるだろう。タイトルホルダーを管理する栗田徹調教師はJRAのG1初制覇だった。