『Fate』シリーズなどを手掛けたゲームメーカーTYPE-MOONは、『月姫 -A piece of blue glass moon-』がマスターアップしたことを公式Twitterで発表した。
『月姫 -A piece of blue glass moon-』は、同社がまだ同人サークル時代に発表した伝奇ビジュアルノベルだ。シナリオ担当は奈須きのこ氏、グラフィック担当は武内崇氏。
同人版『月姫』は同人ゲームとしては異例のヒットとなったが、別メディアへの移植等はなく、現在は入手困難だった。2008年にリメイクの予定が発表されたものの、長らく音沙汰がなかっただけに今回のマスターアップ報告にファンは「いよいよか」と胸を躍らせている。
ゲームの主人公である遠野志貴は、幼い頃に死にかけた影響で「モノ」の壊れやすい部分を線として見ることができる特別な眼を持つようになる。『月姫』は、その力や彼の境遇、街に起こる怪異などを巡る物語が展開されていく。
今回のリメイク作品は、ヒロインの「アルクェイド」シナリオである【月姫】と、「シエル」シナリオである【夜の虹】の2篇で綴られる「月の表側」を語る物語とのこと。奈須きのこ氏自身が物語を分解・再構築し、2010年代の東京を舞台にアップデートしたという。シナリオのボリュームアップに加え、今までのゲーム製作で培った技術も投入され、オープニングアニメーションは劇場版「Fate/stay night [Heaven’s Feel]を手掛けた、ufotableが担当する。様々な面で進化した『月姫』が楽しめることだろう。
『月姫 -A piece of blue glass moon-』の発売日は2021年8月26日(木)で、PlayStation4とNintendo Switchでリリースされる。初回限定版の特典には約100Pにも及ぶ設定資料集「月姫マテリアルⅠ-material of blue glass moon-」、武内崇描き下ろし特装化粧箱が付く。
リメイク発表から13年越しのマスターアップ報告に、喜びと共に安堵の気持ちを抱いた人は多いのではないだろうか。また、昔ながらのファンだけでなく、FateシリーズでTYPE-MOONを知ったファンも増え、より多くの人が発売を待つことになったのは間違いない。