上野通明さん『ジュネーブ国際音楽コンクール』チェロ部門で日本人初の優勝

上野通明さん『ジュネーブ国際音楽コンクール』チェロ部門で日本人初の優勝

1930年代から開催されており、一流音楽家を目指す上での登竜門的な位置付けとして有名な『ジュネーブ国際音楽コンクール』。10月28日の夜、同コンクールのチェロ部門における決勝が行われ、チェリスト・上野通明(うえのみちあき)さんが優勝を果たした。

日本人が同コンクールで優勝したのは、2019年の作曲部門(高木日向子さん)以来、今回が2人目だ。なお、チェロ部門は15回目の開催であり、同部門で優勝したのは日本人として初の快挙である。

上野通明さんは、ドイツ在住の25歳。ドイツのロベルト・シューマン大学デュッセルドルフに通っている。これまで東京フィルハーモニー交響楽団やロシア国立交響楽団といった国内外のオーケストラと共演してきた。

過去には、世界三大コンクールのひとつに数えられる『第6回チャイコフスキー国際音楽コンクール』におけるジュニア部門で日本人初の優勝、さらに『第6回ルーマニア国際音楽コンクール』で最年少の優勝を飾るなどの経歴を持つ若手ホープだ。

今回、決勝で演奏した楽曲は、『チェロ協奏曲(ルトスワフスキ)』。演奏中の表情は鬼気迫る真剣そのものであったが、優勝が決まると緊張がほぐれたように安堵の笑みを浮かべたのが印象的である。

そしてメディアの取材に対しては、優勝の要因として「運が良かった」とコメント。加えて、大勢の応援がある温かい雰囲気の場で弾けたことに感謝していると語った。謙虚さがうかがえる上野通明さんの今後の活動に、ぜひ注目していただきたい。

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